手術のご説明
operation
外来小手術
手術の概要
局所麻酔の注射をうち、メスやはさみで腫瘍を摘出したのち、止血して創を閉じます。
- 皮膚の切除は「必要・最小限」、かつ「必要>最小限」を信条としています。
- 望ましいと判断した際は、縫合しない手術=オープン法も励行しています。
- 縫合創が 5cmを超えそうな大きめの腫瘍は、他院もご紹介します。
- 局所麻酔注射にこだわり、できるだけ痛くないよう心がけます。
対象疾患
母斑(ほくろ) 脂漏性角化症(くろいぼ) 線維腫(軟/硬) 粉瘤(こぶ) 血管腫(ボトリオなど) 脂肪腫(しこり)
・・・ほか、皮膚・皮下腫瘍全般に対応します。
陥入爪(まきづめ) 外傷(けが) 膿瘍(うみ)
・・・ほか、腫瘍ではない疾患にも手術の出番があります。
前癌病変や皮膚がん: 診断を重視し、生検もします。
・・・大きい病院のご紹介も積極的に行い、無理はしないよう心がけています。
炎症性粉瘤
特に重視している疾患であり、一期的な根治術を信条とします。
待機可能なら適切な内服薬でつなぎ、後日手術します。早急な排膿が必要な場合、
- 再診可能な方 … その場で膿だけ出して、袋の摘除目的の手術枠も予約する。
- 再診困難な方 … 再発の可能性もご説明したうえで、切開排膿を中心に行う。
- 諸事折合う方 … その場でへそ抜き根治する。
のいずれかを選択致します。 へそ抜き法については後日、稿を改めてご説明します。
巻き爪・陥入爪
重視している疾患であり、できるだけ保存的≒可逆的に治療をします。
針金や鏝を用いた爪変形の矯正法も行っています。(自由診療)
ただし末広型で再発をくり返す方などには、フェノール法をお勧めすることもあります。
炎症性/形成性疾患の皮膚生検
通常の診察で診断困難な場合、病理組織検査を行うこともあります。
麻酔をして多くは「パンチ」という丸い刃物で皮膚をくりぬき、止血をかねて1-2針縫合することが多いです。
ほくろ ≒ 母斑細胞母斑 ≒ 色素性母斑
ダーモスコピーを重視します。
特に顔ではオープン法を推奨することが多いですが、縫合することもあります。
小さいものであればレーザー焼灼もお勧めできます。 その場合、他院のご紹介が可能です。
その他の腫瘍
皮膚科医の矜持をもって最良をご提案させていただきます。
手術の実際
実施要領
疾患の性質・その日の混雑の具合によっては 即日 手術することもあります。 ただし、待機可能な疾患の患者様は原則として後日に予約をお取りいただき手術しています。
あくまで 診断重視 でまいります。 事前に診察し、疾患の性質を鑑みたうえで 第2、4週の木曜日、もしくは火・金曜日の通常の患者さんが少ない時間帯に、予定調整を踏まえて 予約 します。
所要時間の目安は20~30分程度になります。 この間 通常の診療 はやや滞ることがありますので、できるだけインターネットの 予約システム をご活用いただき、空いていそうな時間帯への受診をお願い申し上げます。
予約システムについては公式サイトの診察予約ページに詳しい説明を掲載しております。
気をつけていること
0.クリニックの役割を自覚して携わります。
小回りの利く利点を生かし「無理・無駄」を排した手術を行っていきます。
1.術前診断を重視しています。
悪性が疑われる場合、皮膚生検もしくは関連病院へのご紹介を優先します。
2.安心・安全を確保します。
麻酔や抗生剤のアレルギーのおそれがある場合は、必ずお申し出ください。
3.再発なくとりきることを心がけます。
粉瘤については化膿していても、切開だけでない一期的根治を目指します。
4.きれいな傷跡を目指します。
必要時は丁寧な真皮縫合=中縫いをおこない、ケロイドの予防に努めます。